case 02-1 医薬品分類から見る鎮痛剤

 一般医薬販売品。


 もう今さら的ではあるが、ロキソニンが一般薬局で購入できるようになった。これはある意味革命的だった。なぜならば、ロキソニンが発売される前とされたあとでは鎮痛薬の利用希望薬バランスが代わったように見えたからだ。


 経口鎮痛薬でなにが有るかを聞いてみるとやはりバファリン、イヴ、アスピリンなどの錠剤が上がる。そこになかなかボルタレン錠とかロキソニン錠ということを上げる人は多くなかった、なぜならこれらは主に 1 類ないしは 2 類医薬品での提供となるため、知らない人には目に触れることが少なく馴染みが薄かったからだ。


 医薬品には区分があり、その区分の中でリスク分けが行われている。リスクが有るということは販売が難しく設定されているものはそれだけ効果も高いが副作用も有るということ。強い薬が必ずしもいいとは限らないわけである。

 ざっくりいうとこういう区分


 第 1 類医薬品:薬剤師の常駐する店舗販売業や薬局のみ。
        
くわえて書面に依る薬剤師による情報提供が必要

 第 2 類医薬品:登録販売者でも販売可能。説明義務は任意

 第 3 類医薬品:登録販売者でも販売可能。説明義務は不要


 というわけで 2 類 3 類医薬品は登録者がいれば販売可能なうえにただ置いてあればいいという感じですが、1 類医薬品はショーケースの中などに置いてあってすぐ手には取れないようになっており、薬剤師が出し入れと説明をする義務があるわけです。なので基本的に知ってる人しか買わないとかになるわけですな。


 さて、そんな中において 2011 年に衝撃の走った自体がロキソプロフェンがスイッチOTCで降りてきたということでしょうか。

 スイッチ OTC ( Switch Over The Counter ) つまりカウンター越しの販売に変更しますということで、いままでは医師による処方箋でなければ選ばれず買うことができなかったもの、つまり一般市販薬としては認められていなかったものが処方箋がなくとも買えるようになりましたということです。


 それまでロキソニンは処方箋薬だったのですが、その効果が非常に認められていてそれこそ沢山の人々に処方されていましたので、十分な使用実績があり副作用の心配が少ないなどの要件を満たしたとしてスイッチ OTC で販売されるに至ったわけです。いままでは外用剤(経皮剤など皮膚から取り込むもの。軟膏や湿布・パップなど)には比較的多くスイッチ OTC が適用されていることが多かったですが、流石に経口剤は体に入れることもあってなかなか降りてきません。しかしロキソニンの場合はそれまであった外用薬以外にも錠剤 (経口薬) も降りてきたので個人的にはびっくりでした (まだボルタレンの経口薬は日本では一般市販薬になっていません)。


 ロキソニンがスイッチ OTC として発売されるやいなや、それはそれはネットでは猫も杓子もロキソニン、痛くなったらロキソニン、あなたの痛みにロキソニン、3 度の飯よりロキソニン (これはちがう)というほどに、鎮痛作用の通行手形のようにロキソニンを選ぶ人が多かったわけです。

 実はスイッチ OTC で降りてきた鎮痛経口薬としては イブプロフェンのイヴもそうなのですが、長いこと浸透したのでそんな経歴持ちとはもはや思われませんね、実は結構昔からの優等生なのです。



▼case 02-2 へ 続く 

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