case 03-1 湿布という外用薬
打ったとか捻ったとか、それ以外でも凝ったとかでも使いますね、湿布薬。
この湿布薬というのも幅が広く使われるのでピンからキリだと用法もかなり違ってきます。
ではざっくり湿布とは何でしょうか?それは鎮痛という観点より抗炎症作用を目的としたもの、加えて薬効効果で幹部を刺激して血行を促進するもの。この2つが主な働きと言えます。
抗炎症?炎症とは何でしょう。炎の症状という字があたるように、幹部が燃えているように熱くなる症状のことで、腫れを伴うなど触れることすらままならないものもあります。この炎症というプロセスは治癒という体内の働きにはとても必要で、患部に対して血流を集めて代謝をし、崩壊した細胞を新たな細胞に入れ替えるなど患部組織の回復を促進させている状態です。つまり打撲やひねりでも炎症が起こらなくなってしまったら患部はずっと壊れたままで治らないということです。そのほうがこわいですね、痛いって素晴らしい、炎症が起こるということは体が生きようとしている証でもあるわけです。
とはいえ、炎症には痛みも伴います。患部をむやみに刺激しないように体が警告しているという理由もありますが、猛烈な痛みや長引く痛みは気持ちを疲弊させ、事によっては一睡もできずに体力低下するなどの悪いスパイラルに落ちていく可能性があります。いや、ほんとやばい痛みのときはやばいです、痛すぎて死ぬとか思うほどですから。
つまり、炎症は仕方がない治癒のプロセスとして必要だが痛みという副産物は和らげたい。そこで登場するのがまず鎮痛剤です。
鎮痛剤は直接患部に…というよりはおもに経口や注射などでの投与による痛みを伝達するシステムをブロックするものがまずあげられます。この経口剤については同ブログのエントリ case02 で少し書かせていただきましたので、今回は外用薬をターゲットにしていきたいと思います。
さてたとえば。捻挫をしました、痛いです、薬局に行ったのですが売り場にはものすごく大量の湿布剤があり、しかも温感(HOT)/冷感(COOL)に分かれています。というシチュエションは結構ありそうです、この場合は冷感タイプを選びましょう。
理由があります。捻挫や打撲、急性疾患(つ、痛風もこれかなー(;´∀`))など、腫れや熱を感じる炎症には冷感タイプを利用します。薬剤に含まれている水分で患部を冷やしながら薬効成分で消炎と鎮痛を行います。スポーツでよく見るアイシングバックやスプレーも患部を冷やすことで消炎鎮痛を期待するものです。
慢性的な肩こりや腰痛などの場合は温感が適しています。皮膚に温かく感じる刺激を与え患部の血行をよくすることで、溜っている老廃物を取り除きながら薬効成分で消炎鎮痛を行います。上記でも書いておりますが血流が増すと血が新鮮な酸素や栄養素を送ってくれるのと同時に去り際に老廃物をキャッチして持っていってくれるのです。血が巡るっていうのは大事ですね。
先の捻挫、冷感を 3 日くらいしたら温感に変えると良いそうです。炎症がきつときには冷やし、収まってきたら温めるということらしいです。
この点において、特別な疾患を持つ方におかれましては例外なく温めてはいけないそうですので、医師の判断を仰いでください。
※閉塞性血栓血管炎や閉塞性動脈硬化症などの末梢循環不全のある場合だそうです。
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