case 04-1 血清尿酸値 7.0 mg/dL 以上からの戦い

  Uric Acid 7.0 Over

 なんのこと?

 それは血液検査で血液中の血清尿酸値が 7.0 mg/dL 以上になっているということ。

 それは高尿酸血症という状態です。

 血清尿酸値の数値が 7.0mg/dL (以下 UA7.0) を超えると尿酸はナトリウム結晶(尿酸塩結晶)となります。結晶化した尿酸は体内の血が通る中で最も付着しやすい骨、とりわけ関節に付着していきます。俗に言う痛風発作という現象は、この尿酸塩結晶に反応した白血球が攻撃を開始すると起こる関節炎なのです。いや、マジ痛い。


 さてつまり何がいいたいのかというと、もしもあなたが高尿酸血症だった場合、それは痛風への階段を昇りきる寸前かもしれないということです。 UA7.0 は有り体に言ってすでに結晶できちゃってますよってことなので、いつ痛風発作が起こっても不思議ではない状態なのだということになります。

 同ブログのエントリ case01 で痛風の体験談と共に原因にちょっと触れましたが、軽く質問された(というか血液検査後に痛風の話を見て恐怖で対策を聞いてきた)ので今回は尿酸と痛風などの尿酸界隈におけることに対して考えてみたいと思います。


 んじゃそもそも尿酸ってなんだよって話になります。


 すっ飛ばしていうと、尿酸は老廃物です。よく痛風とセットになって聞こえるあのプリン体、あれの分解されたやつが尿酸という物質です。じゃあプリン体ってなんですか?ですよね、それはまたざっくりいうと DNA/RNA や ATP といわれるものから作られた物質です。ここからちょっとマニアックになります(笑)


 DNA/RNA とは生物の遺伝子情報が入っているいわば設計図みたいなもので、もちろん文字が書いてあるわけではないのですけれど、それらの上方を鎖状の配列にして留めているものです。細胞の基礎となるもので、塩基とデオキシリボースと呼ぶ糖とリン酸基を含む核酸物質となります。DNA は解明されたことにより捜査とかに使えたり組み替えて性質の違うものを作れたりとかされてますね。

 ATP とは生命活動のエネルギー源と言われます。主に食事から取る燃焼エネルギー、そう、カロリーはまさに ATP に変換されているわけです。ATPはエネルギー体ですがこれを代謝するためにようはこれが代謝されて燃料となるから生き物は動いています。アデノシン三(さん)リン酸といいます。体が炉なら薪とか石油とかみたいなものって感じでしょうか。

 プリン体とは細胞が新陳代謝によって分解した核酸で構成されています、その 80% を体内生成しており、食事からは 20 %ほどしか摂取活用されないと言われています。そこに ATP というエネルギーがプリン体にくっついて体の隅々に運ばれます。運動など生命活動で ATP をエネルギーとして利用すると ATP は代謝され ADP というエンプティ状態の物質となりプリン体はその ADP をまた ATP にして体を巡ります。輸送トラックのようですね。

 が、このサイクルのバランスが例えば激しい運動などで ATP が大量に消費されても今度は ADP を ATP にするのが間に合わなかったりします。するとプリン体は過剰で不必要となり代謝され尿酸という老廃物になります。

 尿酸は最後の最後に残った廃棄物ですね、こう見てみると、痛風発症されたり高尿酸血症の人が激しい運動を行うとたくさん尿酸ができちゃうことになりますね、ひー!


 ▶DNA/RNA はデオキシリボ核酸、体の構成約款

 ▶ATP はアデノシン三リン酸、体内活動の燃料

 ▶プリン体はこれらの運び屋

 ▶過剰なプリン体を代謝した後の最終的な老廃物が尿酸



▼case 04-2 へ続く


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